ツチブタ

ツチブタ

鼻の見た目からブタの名がつけられているようだが、類縁関係はない。

1目1科1属1種の珍獣といえよう。

at 上野動物園


分類: 脊索動物門  哺乳綱  管歯目  ツチブタ科
学名: Orycteropus afer
英名: Aardvark
別名:
特徴:

サハラ砂漠以南、熱帯雨林などを除いたアフリカに広く分布します。

草原やサバンナなどに生息。
夜行性で、昼間は地面に掘った穴の中で眠っています。夜になると穴から出てきて、地面に鼻を近づけたままジグザグに歩き回り、鋭い聴覚で餌となるシロアリを探します。そして、巣を見つけ出すと前足で巣を掘り返し、長い舌でからめ取るようにして食べてしまいます。
しばしばウリの仲間の果実も食べ、これで水分を補給していると言われます。

太短い体と発達した尾、長い顔と耳という独特の外見から、他の動物と見間違えることはありません。体は厚い皮膚に覆われ、硬い毛がまばらに生えています。
四肢は強く、穴掘りは非常に得意です。巣穴は数mからときに10m以上の長さになるともいいます。

歯は臼歯のみで、中心が中空になった六角形の形をしています。これが「管歯目」の名の由来。また、この歯にはエナメル質がなく、さらには顎にしっかりつながっている訳でもありません。

繁殖期は地域によって異なりますが、メスは単独で巣穴の中で出産します。ふつう1産1子で、ときに双子が生まれることもあるようです。

原始的な有蹄類とされますが、形態的に似た現存種はおらず、分類学的な位置などについてはまだ謎も多いようです。




<ツチブタ・ギャラリー>

耳と鼻とまつげが長い、独特の顔つき。

一心不乱に餌を食べているところである。

at 上野動物園
ツチブタ

全身骨格標本。

生きた個体では印象的な耳がないせいか、どことなく違和感がある。

at 日本平動物園
ツチブタ(骨格)
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