メダカ

メダカ(ヒメダカ)

(松本隆さん)06/1/11
姫路市立水族館のメダカです。
小さな魚でも、ゆっくり直線的な動きであれば、一応撮ることはできます。

(補足情報)
観賞用に飼育されるヒメダカ。体全体が明るい黄色をしています。

at 姫路市立水族館
by 松本隆様


分類: 脊索動物門  条鰭綱  ダツ目  メダカ科
学名: Oryzias latipes
英名: Japanese rice fish
別名:
特徴:

日本人が最も身近に感じる魚の1つといえます。

自然分布は本州から琉球列島までの日本各地、および朝鮮半島、中国です。現在では移入によって北海道やアジアの各地へ分布が広がっているようです。

平地の池や水田、用水路、河川の下流域など流れの緩やかな場所に生息します。群れをつくって水面近くを泳ぎ回り、動物プランクトンや植物プランクトン、落下昆虫などを食べます。危険を感じると一斉に水底近くへと逃げます。

口は上向きに付いていて、中層・水面での摂餌に適した形になっています。
オス、メスの形態が異なることは小学校の理科でも紹介されており、オスでは背びれに切れ込みがあってしりびれは平行四辺形、メスは背びれに切れ込みがなく、しりびれは三角形です。

また、日本産のものと大陸産のものはそれぞれ別亜種とされるほか、日本国内でも大きく「北日本集団」と「南日本集団」とに分けられ、さらに「南日本集団」は10近くの地域型に分かれることが判明しています。
これらの地域型は、それぞれ遺伝的・形態的に異なっていることが判明しており、現在も研究が進められています。

産卵の際にはオスとメスが並ぶようにし、メスが産んだ卵に対してオスが放精します。卵はしばらくメスの腹に付いていますが、しばらくすると水草などに移されます。これらの繁殖行動は、飼育下でも用意に観察できます。

飼育・繁殖が容易であることから観賞用として飼育されており、中でも体色が明るい黄色である飼育品種のヒメダカはよく利用されています。
また、遺伝学・発生学の実験用として世界中で用いられています。

一方野生では、用水の整備による生息地の減少や、移入種であるカダヤシとの競合などによって、各地で数が少なくなりつつあります。飼育下個体の放流も盛んですが、地域による遺伝的変異が非常に大きいことから、遺伝的多様性を損なわないよう放流する系統を選ぶには細心の注意が必要です。

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