エトピリカ

エトピリカ

(RAさん)06/6/24
ちょうど給餌直後で、潜って餌を採りにいく姿が観察できました。残念ながらカメラでは追いきれず……。

(補足情報)
オレンジの大きなくちばしが印象的。写真は夏羽です。

at アクアマリンふくしま
by RA様


分類: 脊索動物門  鳥綱  チドリ目  ウミスズメ科
学名: Lunda cirrhata
英名: Tufted puffin
別名:
特徴:

和名はアイヌ語に由来し、「美しい嘴」を意味するとのことです。

北太平洋の沿岸から沖合いにかけて分布し、繁殖地はカリフォルニア以北の北アメリカ、アリューシャン列島から北日本にかけての沿岸域です。

繁殖期以外の多くの時間を海上で過ごし、群れで小魚やイカ、甲殻類などを捕らえます。 餌を獲る際には水中に潜り、翼を振り上げる力で体を水中に沈めながら魚を追うことができます。ペンギンほど潜水は得意でないようで、時間にして数十秒、深さ60mほどにまで潜るといわれます。

体は全体が黒く、脚は鮮やかなオレンジ色です。顔の周りは季節によって色が異なり、繁殖期には顔全体が白くくちばしはオレンジ、目の上に金色の飾り羽が発達します。一方、冬羽ではこれらの飾り羽は失われ、顔も黒っぽくなり、くちばしの色もくすんでしまいます。

繁殖期は4〜5月頃に始まり、海に接した岩崖の上などにコロニーを作って行います。土のあるところでは深さ0.5〜2mほどの巣穴を掘り、岩の多いところでは崖の岩の隙間などを営巣場所とします。
卵は1個で、雌雄が交代で温めます。ふ化した後のヒナには、同様にペアが交代で餌を運び、巣立ちまでの間、保護します。

日本でも、かつては北海道東部の沿岸やいくつかの島にコロニーがあり、繁殖していましたが、現在ではほぼ繁殖はみられなくなっています。潜水して餌を獲る際に漁業用の網にからまって死亡してしまうことなどが原因と考えられています。

国内では葛西臨海水族園が初めて本格的な飼育に挑戦し、2006年現在では他の数施設でもみることができるようになっています。




<エトピリカ・ギャラリー>

夏羽。顔は白く、金色の飾り羽が良く目立つ。くちばしと脚はオレンジ色。

at 葛西臨海水族園
エトピリカ

冬羽?のように見える個体。冬羽では顔やくちばしの基部が黒っぽくなる。

ただし、こちらの個体は羽が褐色を帯びていること、上の夏羽の個体と同時に観察されたことから幼鳥であろう。

at 葛西臨海水族園
エトピリカ

よく分からない写真だが、泳いでいるシーン。小さな翼を力強く振って泳ぎまわる。

at 葛西臨海水族園
エトピリカ
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